福岡・博多駅に降り立つと、どこからともなく漂ってくるバターの甘い香り。その香りの正体こそが、行列の絶えない人気店「il FORNO del MIGNON(ミニヨン)」のミニクロワッサンです。
「博多に行ったら必ず買う」というファンも多いこのクロワッサンですが、初めて購入する方にとっては、「量り売りなの?個数売りなの?」「どのくらい日持ちするの?」といった疑問も多いはず。また、最近では池袋や梅田など全国展開も進んでおり、エリアによって値段やメニューが少し異なるのも気になるところです。
そこで今回は、ミニヨンクロワッサンの買い方から値段、日持ち、そして翌日でも焼きたての味を再現するリベイク方法までを徹底的に解説します。手土産として渡す際に知っておきたいパッケージの仕様や、行列を回避するコツもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 購入方法:基本は量り売りだが「個数」での注文がスムーズでおすすめ
- 日持ち:常温では翌日まで。冷凍保存なら約1〜2週間楽しむことが可能
- 値段(博多):プレーン約57円、チョコ約71円と非常にリーズナブル
- 値段(関東・関西):プレーン75円〜と博多よりやや高めの設定だがセットがお得
- 行列対策:回転は非常に早いため、20人程度の列なら10分以内で買えることが多い
【実食レポ】ミニヨンクロワッサンの値段やメニューごとの特徴、買い方を解説
ミニヨンのクロワッサンが、なぜこれほどまでに多くの人々を魅了し続けているのか。単なる「美味しいパン」の枠を超え、博多のソウルフードとも呼べる存在になった理由や、各メニューの深掘り解説、そして初心者には少しハードルが高く感じる「買い方のシステム」について、徹底的に解説していきます。
なぜここまで人気?博多発祥ミニヨンの魅力とは

博多駅の名物として定着して約30年。地元民にとって、ミニヨンの甘い香りは「博多に帰ってきた」と実感させるランドマーク的な役割さえ果たしています。しかし、その人気の根底にあるのは、やはり圧倒的な食感と製法へのこだわりです。
一般的なベーカリーのクロワッサンは、バターを生地に折り込んで何層にも重ねることで、空気をたっぷりと含んだ「サクサク」「ハラハラ」とした軽い食感を生み出します。これはこれで美味しいのですが、時間が経つとパサつきやすかったり、ボロボロとこぼれて食べにくかったりすることも。
対して、ミニヨンのクロワッサンは、機械ですべてを行うオートメーションではなく、熟練の職人が手作業で生地を折る「手折り製法」に徹底してこだわっています。機械では出せない絶妙な力加減で層を作ることで、生地の密度を適度に残しているのが最大の特徴です。
この手間ひまかけた製法により、外側はパリッと香ばしいキャラメリゼのような食感がありながら、内側はしっとりとモチモチした、まるでデニッシュとお餅の中間のような独特の弾力を実現しています。「クロワッサン特有の乾いたパサつきが苦手」という人でも、「ミニヨンのクロワッサンなら、しっとりしていて何個でも食べられる」と口を揃えるのは、この唯一無二の食感のおかげなのです。
また、店内で次々と焼き上げられる「ライブ感」も大きな魅力の一つです。ガラス越しに見えるオーブンからは常に焼きたてのトレイが運び出され、スタッフが手際よく陳列していきます。常に焼きたてが補充されるため、購入した瞬間から温かく、袋から漏れ出す濃厚なバターの香りが食欲を強烈にそそります。この「香り」自体が博多駅コンコースの環境音の一部となっているほどで、香りに誘われて予定になかったのについ並んでしまった、という旅行客やビジネスマンも後を絶ちません。
【全種類比較】定番メニューの値段と味の感想
ミニヨンのラインナップは、店舗によって多少異なりますが、基本となる「定番3種」は不動の人気を誇ります。ここでは、それぞれの特徴、値段、そして実際に食べた際の食感や風味のニュアンスを詳しくレビューします。どれを買うか迷った時の参考にしてください。
※価格は目安です。店舗や時期、原材料費の高騰などにより変動する可能性があります。
1. 不動の人気No.1「プレーン」

- 博多エリア価格目安:約57円/個
- 関東・関西エリア価格:75円〜/個(量り売りのため変動あり)
まずは基本にして王道のプレーン。ミニヨンの実力、生地の旨味を一番ダイレクトに感じられる一品です。
表面には特製のシロップが塗られており、焼き上げられることで飴状のコーティングとなっています。これにより、一口目からほんのりとした優しい甘みを感じられます。「食事パン」としての塩気のあるクロワッサンというよりは、「スナック感覚」や「ティータイムのお供」として楽しめる軽さが特徴です。
一口かじると、バターの芳醇な香りが鼻に抜け、噛むほどに生地の層からじゅわっとした旨味と優しい甘さが広がります。シンプルだからこそ飽きが来ず、朝食としてコーヒーに合わせるのはもちろん、お子様のおやつとしてもぴったり。また、甘すぎないため、ハムやチーズを挟んでミニサンドイッチにするアレンジもおすすめです。まずは迷わずこれを数個買っておけば間違いありません。
2. 甘さ控えめで男性にも人気「チョコ」

- 博多エリア価格目安:約71円/個
- 関東・関西エリア価格:97円〜/個
ココアパウダーを練り込んだ黒い生地に、さらに中にも棒状のチョコレートを巻き込んだ贅沢な一品。
「チョコクロワッサン」と聞くと、子供向けの甘ったるい味をイメージするかもしれませんが、ミニヨンのチョコは意外にもビター寄りで大人な味わいです。甘さ控えめでカカオの風味がしっかり感じられるため、甘いものが苦手な男性や、お酒(特に赤ワインやウイスキー)のお供として購入するファンも多いメニューです。
焼きたての状態だと、中の棒チョコがとろりと溶け出し、フォンダンショコラのような濃厚さを楽しめます。逆に冷めると、チョコが再び固まって「パキッ」とした食感のアクセントが生まれるのも楽しいポイント。温めても冷やしても美味しい、二度楽しめるフレーバーです。
3. 女性支持率が高い「さつまいも」

- 博多エリア価格目安:約86円/個
- 関東・関西エリア価格:99円〜/個
特に女性客やお子様に圧倒的な人気を誇るのが、このさつまいも味です。
プレーン生地の中に、甘く煮た角切りのさつまいもペースト(または角切り芋そのもの)が包まれています。トッピングには黒ゴマがたっぷりと振られており、焼けたゴマの香ばしさがアクセントになっています。まるで「大学芋」や「スイートポテト」と「クロワッサン」が融合したような、和洋折衷の味わいが魅力です。
中のさつまいも餡は、人工的な甘さではなく、素材自体の自然な甘さが生かされています。小ぶりながらも芋のホクホク感があるため、食べた後の満足感は3種類の中で一番高いかもしれません。「ちょっと小腹が空いた」「デザート代わりに甘いものが食べたい」という時に最適なおやつクロワッサンです。
4. その他のフレーバーと季節限定商品
これら3つの定番以外にも、店舗や季節によって様々な限定フレーバーが登場します。これらとの出会いもミニヨンに通う楽しみの一つです。
- 明太子(めんたい):博多ならではのご当地フレーバー。ピリッとした明太子の辛味と塩気が、ほんのり甘いクロワッサン生地と絶妙にマッチします。
- アーモンド:濃厚なアーモンドクリームを絞り、スライスアーモンドをトッピングして焼き上げた香ばしい一品。フロランタンのようなリッチな味わい。
- 季節限定:過去には「抹茶」「オレンジ」「アップルパイ」「マロン」なども販売。見かけたら即買いをおすすめします。
単品とセットどちらがお得?価格設定の仕組み
初めてミニヨンで買い物をする際、少し戸惑うのがその独特な「価格設定」です。「結局いくら払えばいいの?」とレジ前で焦らないよう、仕組みを詳しく見ていきましょう。
量り売り vs 個数売り
基本的に、ミニヨンのクロワッサンはスーパーのお肉のように「量り売り(g単位の価格)」で計算されます。しかし、注文時に「プレーンを100gください」と注文する人は稀です。ほとんどのお客さんは、「プレーンを5個、チョコを3個」といったように個数で注文します。
店員さんは慣れた手つきで指定された個数を袋に詰め、それをレジのスケールに乗せて最終的な金額を算出します。「1個○○円」という固定の定価があるわけではなく、パン一つひとつの焼き上がりサイズや重量によって微妙に値段が変わるため、レシートを見ると「プレーン 152g 380円」といった表記になります。
「思っていた金額と違う!」となるのが不安な方もいるかもしれませんが、大体の目安単価(プレーンなら50〜70円前後)から大きく外れることはありません。予算を立てる際は前述の「1個あたりの目安価格」×個数で計算すれば、ほぼその通りの金額になります。
エリアによる価格差に注意
注意したいのが、発祥の地である「福岡エリア(博多)」と、東京・大阪・宮崎・鹿児島などの「県外エリア」では価格設定が異なる点です。輸送コストや都心部の高いテナント料の関係か、県外店舗の方が1個あたり20円〜30円ほど高めに設定されています。
お得なセット販売
「種類を細かく選ぶのが面倒」「手土産にするので見栄え良くしたい」「急いでいる」という方には、あらかじめパッケージされたセット購入がおすすめです。
- 博多駅店:バラエティセット(1,000円〜)など
- 首都圏・関西店舗:Aセット(プレーン10個)、Bセット(プレーン4個・チョコ4個)、お土産BOXセットなど
セット商品は最初から箱や袋に詰められてレジ横にスタンバイされていることが多く、注文から受け渡しまでが非常にスムーズです。行列が長い時でも、セット購入専用レーンがあれば早く買えるケースもあります。
初めてでも安心!行列時の並び方とスムーズな注文手順
ミニヨンといえば、店舗を取り囲むような長い行列が代名詞ですが、並び方や注文方法を予習しておけば、恐れることはありません。まず、行列の最後尾を探して並びます。博多駅店のような大型店舗では、列の整理員がいることもあります。
ここで注意が必要なのは、博多駅店の場合、レジや列が目的別に分かれていることがある点です。「クロワッサン単品列」「その他の洋菓子列」「セット商品専用列」などがあるため、並ぶ前に掲示板や足元の案内表示をよく見ることをおすすめします。
※レジ①:定番・人気商品が並びます。
レジ②:定番以外のちょっと変わった商品が並びます。
注文はシンプルかつハッキリと。「プレーン5個、チョコ3個、さつまいも2個ください」と個数で伝えればOKです。スピーディーな会計が求められるため、財布の小銭を探すよりも、交通系ICやスマホ決済を準備しておくとスマートです。
混雑回避の裏ワザ!店舗ごとの狙い目時間帯
「並ばずに買いたい!」「人混みは苦手」という方のために、混雑を避けるためのヒントをご紹介します。
博多駅店の傾向
博多駅店は、朝から晩までほぼ途切れることなく行列ができています。しかし、絶望する必要はありません。回転率は驚異的だからです。店員さんの手際の良さは特筆すべきもので、20〜30人並んでいたとしても、10分〜15分程度で順番が回ってくることがほとんどです。
- 比較的空いている時間:平日の午前中(10:00〜11:30頃)や、ランチタイム直後の13:30〜14:30頃
- 混雑ピーク:夕方17:00以降、休日全般、繁忙期、新幹線の発着前後
首都圏・関西店舗の傾向
特に平日の午前中〜昼過ぎは狙い目で、待ち時間なしで購入できることもあります。逆に、仕事帰りの18:00以降は「明日の朝ごはん」用に買う人で混み合い、人気フレーバーが売り切れることもあります。確実に全種類買いたいなら、夕方前の来店がおすすめです。
お土産にも最適!ミニヨンのクロワッサン日持ちと翌日以降も美味しく食べる方法

ついつい買いすぎてしまったり、お土産として遠方へ持ち帰ったりする場合、気になるのが「日持ち」です。ミニヨンのクロワッサンを最後まで美味しく楽しむための保存方法と、まるで焼きたてのように蘇る「魔法のリベイク(温め直し)」テクニックを伝授します。
常温・冷蔵での賞味期限はいつまで?
- 常温保存:購入日の翌日まで
- 美味しく食べる推奨期間:当日中
基本的には、焼きたての風味と食感を味わうために「買ったその日のうちに食べる」のがベストです。もし翌日の朝食にする場合は、直射日光や高温多湿を避け、涼しい場所(常温)で保管してください。
大量買いしても大丈夫!風味を落とさない冷凍保存テクニック
「セットで大量に買ったけれど、翌日までに食べきれない…」そんな時は、迷わず冷凍保存をしましょう。冷蔵よりも冷凍の方が美味しさをキープできます。正しく冷凍すれば、焼きたてに近い美味しさを約1〜2週間楽しめます。
- 粗熱を完全に取る
購入してすぐの温かい状態で密封すると、水滴が発生して霜の原因になります。完全に冷めるまで待ちましょう。 - 個別にラップ
ここが一番重要です。面倒でも、1個ずつラップでぴっちりと包みます。空気に触れさせないことが、冷凍焼け(風味の劣化)や冷凍庫の臭い移りを防ぐ最大のコツです。 - 保存袋へ
ラップしたクロワッサンをジップロックなどの冷凍用保存袋にまとめて入れ、中の空気をできるだけ抜いて口を閉じ、冷凍庫へ入れます。
まるで焼きたて!サクサク感を復活させるリベイク手順
冷めてしまったクロワッサンや、冷凍したクロワッサンをそのまま食べるのは非常にもったいないです。少しの手間で劇的に美味しくなる「リベイク(温め直し)」の手順をご紹介します。
トースターを使う場合(推奨!)
- アルミホイルを被せて焼く
ミニヨンのクロワッサンは非常に焦げやすいです。必ずアルミホイルを上からふんわりと被せて、1000W(またはトーストモード)で2〜3分加熱します。(※冷凍品は自然解凍してから) - 【最重要】余熱で仕上げる
トースターが鳴っても、すぐには食べないでください。トースターから取り出し、お皿の上で1〜2分ほど放置して冷ますのです。この時間に飴状のコーティングが再び固まり、「パリッ!サクッ!」とした食感が劇的に復活します。
手土産にするなら知っておきたいパッケージ詳細
通常購入の場合は店舗ロゴが入った白い紙袋に入れてくれますが、長時間持ち歩くと少し油が染みてくることがあります。ビニール袋に入れてもらうのが安心です。また、セット商品や大量購入の場合は専用のギフト箱(BOX)に入れてもらえることもあります。
注意点として、ミニヨンのクロワッサンは香りが強めです。電車や新幹線での長距離移動の場合は、匂い漏れ対策としてジップロックのような密封できる大きめの袋を持参し、その中に紙袋ごと入れることをおすすめします。
- 1個50円〜90円台という驚きのコスパでありながら、手折り製法による本格的な味わい。
- 個数注文でスムーズに購入可能で、行列の見た目ほど待たされない回転の良さ。
- 冷凍すれば2週間楽しめる保存性の高さで、ストック食としても優秀。
- トースター&アルミホイルのリベイクで、自宅でも焼きたての感動が蘇る。
博多駅やその他の店舗で行列を見かけたら、ぜひその甘い香りに誘われて並んでみてください。サクッ、モチッとした食感とともに広がるバターの風味は、きっとあなたの日常に小さな幸せと、博多の活気を運んでくれることでしょう。





